ボイトレコラム

ボーカルスクールに通うとプロになれる!って本当?

プロになりたい!!

そう思っている人は、全国各地に大勢いると思います。

私共へのスクールにも、電話を掛けてくるなり
「プロになりたいんですけど!」
という方が時々いらっしゃいます。

どうしたらプロになれるのでしょう?

具体的に考えてみた事はありますか?

「街を歩いてたら偶然声を掛けられてスカウトされ、デビューへの道が・・・」

なんて、まさかそんな風に思っていないですよね?

確かにそんなシンデレラストーリーの如くデビューしてメジャーになった人も中にはいます。

しかし、皆さんもご存知のように、そんな人はごくごく僅かです。
ほんとうに稀です。

多分恐ろしいほどの強運の持主だったのでしょう。
(それに、歌手というよりもタレントとしてスカウトされたのでしょう)

ボーカルスクールに入ればCDデビューで出来る!?

そしてよくありがちなのが、
「あのボーカルスクールのパンフレットには『あなたもCDデビューできる!」
そう書いてあった。

だから、このまま頑張れば、いつかは認められてデビューさせてもらえるハズ。
ボーカルスクールに通っていれば、CDデビューへの道がある…。

そんな風に考えてはいませんか?

もちろん、デビューを目指してボイストレーニングをすることは重要なことです。

『CDデビュー』といっても、ピンからキリまで。

皆さんが普通にイメージするような、何千万単位の制作費・宣伝費を投じてメジャーレーベルからリリースされ、CMやドラマのタイアップを取り、CDショップの店頭に派手なPOPと共に商品が並べられる・・・。
というのもCDデビューですが、

その一方で、名もないインディーズ・ミュージシャンが宅録で音源を作り、パソコンでCD-Rに落とし、カバージャケットはこれもパソコンで自作し、ライブ会場でコツコツ手売りする・・・
これも立派に「CDデビュー」です。

パソコンをはじめとした機材がここまで発達した今、ちょっとしたCDを作ること自体は、難しいことでもお金がかかることでも何でもないのです。

でも、そこが落とし穴なのです。

そのスクールのいう「CDデビュー」って、いったい上記のどちらのケースに近いでしょう?
今一度、冷静に見つめ直してみて下さい。

CDデビューにあたって、普段のレッスン料とは別に、数十万の出資が必要だと言われたとしたなら、それは貴方の望む『CDデビュー』でしょうか?

まっとうなメジャーデビューなら、アーティストに金銭を要求するなどありえないことです。

話に乗ったら最後、あなたのイメージしていたCDデビューとは程遠い現実と、後悔と、中身の淋しくなった預金通帳しか残りませんよ。

本当のデビューとは?

では、どうすれば本当のデビューへの道が開けるのでしょうか?

確実に言えるのは、
『受け身ではチャンスは一生巡ってこない』
ということです。

では自分からチャンスを掴むには何をすればいいのか…。

大きく分けて2つあります。

まず1つはライブ活動をすること!!

例えば、ライブハウスで、ワンマンライブが出来るくらいお客さんを呼べるようになれば、そこから火が付いて業界の人が噂を聞き、自分から呼ばなくてもステージを観に来てくれます。

そこで「コイツは行けるぞ!」と思ってもらえれば、ライブ後そっと声を掛けられ、名刺を受け取ることもあるでしょう。

逆に言えば、ライブハウスでさえお客を満員に出来ない人に、大きな会場やホールでコンサートを任せられると思いますか?

また、ライブはライブハウスでなくったって構わないのです。
ストリートでもいいのです。

ストリートと聞いて、そんな恥ずかしい事できるわけない!
と思った人も中にはいるかもしれません。

でも、デビューして大勢の人の前で歌おうと思ってる人が恥ずかしい、なんて言ってられると思いますか?

デビューできても自分が好むような仕事ばかりはしていられません。

ましてや新人が、この仕事は嫌、あの仕事が良い、なんて言ってたら、例えデビューできたとしてもすぐに仕事はなくなります。

ストリートで毎回お客さんが大勢集まってくれる事は、ある意味ライブハウスで満員にするより難しいことです。

ストリートは不特定多数、それも興味本位で最初は聴いてくれても、良くなければ曲の途中であっても、あっさり立ち去られてしまいます。

逆に聴き応えあれば客が客を呼んできてくれ、それが噂になります。
このパターンの成功者は皆さんもよくご存知の「ゆず」や、「ゴスペラーズ」です。

2つ目は、オーディションにとにかく応募しまくること。

今までにオーディションは何回応募しましたか?
「何十回です」とすぐに数えられるぐらいありますか?

まさか「1回もないです。」なんて堂々と答えたりしてないですよね?

オーディションも数打てば当たるわけではありませんが、業界の人間に「自分という素材がいる」ということをアピールすることが大切なのです。

それに、数回でオーディションに合格し、デビューが決まった!という人は少ないと思います。

オーディションに合格した人の話を聞くと、殆どの人が、
「数え切れないくらいオーディションに落ちまくってました!」
という回答の方がよく聞かれます。

貴方も大物アーティストのそんな話を、1度や2度はテレビや雑誌のインタビューで見たことありませんか?

特に企画物の時は最優秀者はCDデビューが約束されている場合があります。

大手になればなるほど信頼性は高いので、その分応募者も何千・何万人と予想される為、最初から、「自分にはどうせ無理だ・・・」と諦めてしまっていませんか?

でも、応募してくる人は皆同じ条件の中で応募してくるのです。

もし仮に、審査員の前で失敗したとしてもそれは必ず、次に繋げられる教訓となります。

応募する前に諦めてしまうのではなく、「やるべきことはやった!」と言える方が、確実にステップアップして、また次のオーディションへと挑んでいく事ができるのです。

今これを読んでくれてる貴方はプロ志向のハズ…。
行動する前に諦めるなんて、そんなもったいないことは今日からやめましょう!!

でも1つだけ注意して下さい。
とりあえずどんなオーディションにでも出せばいい!といっているのではありません。

残念ながら、中には「オーディション」とは名目上で、実際は有料レッスン生を集めるのが目的なだけのモノもあります。
そのオーディションの本当の目的は何であるのか、貴方自身が見極められる力も、是非つけて下さい。

この2つの活動をしていくと同時に、正しい呼吸法・ボイストレーニング・リズム・ステージング等々を学び、いつチャンスが巡ってきても決して逃さない実力をつけることが大事なのです。

もう一度言います。

チャンスは受け身では巡ってこない。

ボーカルスクールは貴方をプロにするのではなく、貴方にプロの実力をつけるのがボーカルスクールなのです。